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子供の成長特性を知ろう!

親だからこそ子供の成長を長い目で見守る。バスケットボール人生は始まったばかりなんです。

バスケットボールはコンタクトが激しいスポーツです。

小学生の間は成長による身体の差が技術の習得に大いに関わってきます。「他の子ども比べると身体が小さい」、「力が弱いので試合で当たると負ける」、「体力がなく練習についていけない」、または「補欠ばかりで試合経験を得られずチームを辞めるかスポーツを替えようか悩んでいる」、「そもそもバスケットボールに向いていないのではないか」という心配を保護者の方々は考えてしまうでしょう。

身体の大きさは、子供達の努力では何ともしがたいハンデキャップです。

「成長特性」を知り、子供のバスケットボールを長い目で見守る

「学校のクラスの中に身長や身体が大きく大人びた同級生がいた。」逆に、「身体が小さく教室での座席位置や整列時はいつも一番前、まるで2・3学年ほど年齢が下ではないかと思うような同級生いた。」また、「女子の方が成長が進んでいる。」

読者の方のなかにも、子ども時代にこのような印象を持ったことがある方が必ずいると思います。

そして、成人してクラス会・同窓会などで久しぶりに会うと、子どものころ大きかった人も小さかった人もだいたい同じぐらいの背丈や体形になっていることに驚いた経験はよく聞く話です。

子どもの時期、特に小学校から中学校にかけては成長度合いに個別差と特徴があることが分かります。これを「成長特性」などと呼びます。

人はそれぞれ性格や趣味が違うように、身体成長も個人ごとに異なる特性があり、バスケットボールに関して言えばこの「成長特性」がとても重要な資質となります。

あなたの子供の成長特性は?3タイプから見極める

「早熟タイプ」や「晩熟タイプ」というのは、成長特性のタイプや傾向を言っており、一般的には「早熟型」や「晩熟型」、「中間型(平均型)」と分けられます。これらは身体成熟の進行度合いにより成長特性タイプを大まかに分類しています。

身体成熟の進行度合いとは身体、特に長育(身長の発育)の度合いのことを言い、簡単に言うと、成人身長(成人して最終的に伸びが止まった身長)にどれだけ達しているかの度合いです。

早熟型は子どもの時点で成人身長に近づいているタイプ、逆に晩熟型は成人身長まではまだまだ発育余地があるタイプ、中間型はどちらでもなく平均的なタイプということです。

早熟型の子どもは大人の身長に近い、言い換えると成人の身体形態に近いと言え、晩熟型はその逆となります。

成熟度とミニバスケットボールの関係性

では、なぜ成熟度合いが進んでいるとミニバスケットボールで有利に働くのか?

大人に近い身体的特徴を持った子どもは比較的に力が強く、大きな力を瞬時に発揮できると言え、言い換えると子どものバスケットボールにおいては身体が大きく、力の強い子が有利であるということでもあります。

成熟が進み、身体が大きく、力の強い子はスポーツ向きとなり、早熟傾向の子どもを集めれば強力なチームを作れる可能性があるということにもなります。特にバスケットボールというスポーツ形態は背の高い方が明確な形で優位に立っていられます。

小学生で170cmを超える子ども達を相手に、150cmしかない子供はシュートやリバウンドで圧倒的に不利になり、各大会での上位チームには必ずと言っていいほど、ビッグマンがずらりと並びます。厳しい言い方をすれば背が低いだけで小学生や中学生ではバスケットボールというスポーツでは優位に立てない。と言うことになります。

ミニバスケットボールでも早熟がいいとは限らない

しかし、子供自身の将来を考えると早熟傾向はいいことばかりではありません。

早熟型のジュニアユース選手は成人の身体形態に達しているため、年齢に合った必要なトレーニングを通り過ぎてしまう恐れがあります。言い換えると「トレーニング余地が限られている」ため、あるレベルまで来るとパフォーマンスの伸びに頭打ちが出ます。

これは本来であれば思春期後に行うべきトレーニングを早い時期に行ってしまったために起こる弊害です。中間型のように平均的な発育発達傾向であれば、年齢相当の能力しかないため高度なトレーニングはできないため、段階的にパフォーマンスを高めていくことができます。

しかし早熟型は段階を先取りしてしまったため、残された発達余地が少なくなっています。言い換えると完成形に近づいてしまっているということです。子どものころには選手として大活躍していたのに、気が付くと晩熟型や中間型に追いつかれ、さらには追い抜かれてしまうこともあるのです。

これはかつて非常に高度で先進的なジュニアユースアスリート選抜育成システムを構築した東ドイツでも「ジュニアユースチャンピオンは成人チャンピオンではない」と言われています。要するに「ジュニアユース段階での発育発達の優位性はジュニアユース段階だけでしか通用しない」ということです。

けがやスポーツ障害が多くなる傾向も

また早熟型の選手はけがや障害も多くなります。これは身体が大きく、力が強く、高いパフォーマンスを出すために指導者がゴール下のコンタクトが激しい練習を課したり、あるいは身長差の少ないOBを呼んでマッチアップさせたり、他の子供達以上に期待をしすぎてオーバートレーニングに陥りやすいことが原因のようです。

さらに早熟タイプの多くは、身体操作性に欠けることがあります。これは力が強いため、走れば速い、投げれば遠投、ぶつかれば相手を吹っ飛ばす、と言うように力を背景としたパフォーマンスになりがちで、本来ゴールデンエイジに身につける必要のある技術的な側面を失ってしまうことにもなります。

これはスポーツスキルに必要な巧緻性や器用さなどが多少劣っていても力で解決してしまうことが背景にあります。しなやかな身のこなし、素早い動きなどの身体操作性の基礎、あるいは「即座の習得」神経系のトレーニングとは?コーディネーション能力を身につけてバスケットボールの能力を開花。を参照)が備わることなく成熟してしまいます。

これでは上のレベルでプレーする際に段違いに速くなるプレー速度(動きや判断などの速さ)について行かれなくなったり、高度な戦術やスキルの習得や洗練化につまずいたり、感覚の変化や鈍さに戸惑ったりするようです。

残念ながら小学生で活躍する早熟型の子ども達には「かつては神童だったが……」という結果になる可能性があるということです。

目先の結果を求めず、子供の将来を見据える

最後に、ジュニアユース期におけるスポーツ活動や能力は成長特性に大きく影響されます。これは子ども達自身の努力では何ともし難い理不尽なことです。

しかし、子供の成長特性をしっかりと理解し、目先の結果を求めないことを保護者のみなさんでしっかりと子供達に伝える事が重要です。

特に晩熟型の選手は腐ることなく、じっくりと自身を熟成させる考え方が必要です。そして子供がバスケットボールを余暇として捉えてゆるく、子供に合ったペースで進みましょう。

早熟型には早熟型の歩み方があります。晩成型は早熟型のまねをできません。しかし早熟型も同様なのです。保護者・指導者の方も今回の内容をしっかりと覚えて子どもの特性に合ったトレーニングを行い、ゆとりを持って成長を見守りましょう。

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