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バスケットボールの楽しさを知る

Vol.2 やる気のある子ども達と練習時間の見直しをする。

コーチとバスケットボール練習時間と練習日数の見直しをしてみる

地区の連盟に登録をしてすぐに、子どもの一人が練習の日数を増やしてくださいと言ってきた。現状の週1回の練習から3回にして欲しいという内容だった。

これは練習を増やすことで早く上達したいと言う意味だと思うが私は気が乗らなかった。理由は練習が週1だから通える子達との差ができてしまうであろうと予想できたからだ。バスケットボールはチーム競技だ。一部の子ども達だけが上手になるとそうでない子達との差ができてしまい、差をつけられた子ども達はバスケットボールをやめるか、もしくはやる気がなくなってしまう。

練習を増やさなければ申し出をしてきた子どものやる気が無くなってしまう。しばらく考えた末、保護者にアンケートを取ってみた。だがこれがまずかった。練習を増やして欲しい保護者とそうでない保護者がここぞとばかりに言いたいことを言ってきて、収集がつかなくなってしまった。

やる気のある子ども達を優先した

練習が終わると数人の保護者がアンケート内容の話題で話しかけてくるようになってしまった。「うちの子は他の習い事が、、」「睡眠時間が、、、」「この曜日は送り迎えが、、、、」「もっと練習のレベルをあげて欲しい、、、」「結局練習の日数は?」

アンケートを取るということは保護者の意見が通ると勘違いされてしまったようだ。こんな事になるなら、アンケートなんてしなければよかったと強く後悔し、決断をする。

やる気のある子ども達を優先しようと。

結果、強引に練習日数を3日にし、練習時間も30分早める事にした。案の定、3割位の子ども達がやめてしまった。だが、この決断でチームが大きく変わっていく事になる。

小学6年生が急に増える

練習日数と時間の見直しをして1ヶ月位経った頃に急に6年生の子が10人以上入りたいと言ってきた。噂を聞きつけた保護者や子ども達が集まってきた。全ての子ども達に共通していたのは

・連盟に登録している
・週に3日練習している
・小学校の部活が終わってしまい放課後バスケットボールをする所が無い
・試合をやりたい

やる気のある子ども達が、やる気のある子ども達を誘い、6年生だけで20人近くの大所帯になってしまった。これ以上増えてしまうととても一人では指導できない。低学年の受け入れを一時辞める事になる。

そしていつも練習を見学していたバスケットボール経験者であろう保護者に手伝ってもらえないか何人かにお願いした。私が高学年を指導し、保護者の方々に4年生以下の低学年をお願いした。

練習内容は何度も話し合いをしてみてわかったが、世代の差を感じながら新しい練習方法も取り入れてもらった。はじめた頃は、子ども達の温度差に悩まされていたが、ここにきて同じ意識を持つ子ども達に囲まれて、やっとチームとしてスタートがきれた気がした。

市内の全国常連チームから練習試合の申し込みを受ける

これから6年生を主にどんなチームを作っていこうかと方向性を考えている矢先に練習試合の申し込みがあった。相手は市内でも有名な全国大会に何度か行ったというチームだった。

まだチームとしての戦略や子ども達のレベルの把握もしてない状態でどれだけできるだろうかと思ったが、せっかくの申し込みを受けることになる。試合の前日にユニホームを渡す儀式的なものを考えた。

高校生を指導していた時には実力の順番にユニホームを渡していたが、小学生ともなると実力が明確にはっきりしていない。『4番』、『5番』、『6番』まではすぐに子どもの顔が浮かんだが、それ以降は悩みに悩んだ。結果、練習を休まない順に渡すことにした。

ひとつ名案が浮かんだ。通常ユニホームを渡す時は『4番』から渡すのが常だろう。(私がそうしてきただけで他の監督やコーチはどうだろうか)。それを逆にしてみようと思った。

ユニフォームは16番まであったので、16番から渡し、誰が『4番』でキャプテンなんだろうと思わせてみようと。まだキャプテンを決めていなかったのもあるし、キャプテンの発表も兼ねてちょっとしたイベントにしてみた。

『8番』を渡した頃から子ども達の顔から笑顔と緊張が伝わってきた。「キャプテンは誰だ」の空気が流れる。早く名前を呼ばれて残念がる子ども。キャプテンに選ばれて喜ぶ子ども。悔しい子ども達もいるだろうが、子ども達の顔は全員笑顔だった。

子ども達は相手チームの事をよくわかっていなかった。『全国常連』といってもミニバスケットボールの世界に長く携わっている人だけが、そのすごさを感じることができる言葉だろうと感じた。

それよりも試合ができるというだけでテンションが上がる子ども達は高校生と違ってかわいげがあり、指導している立場としても嬉しい思いもある。

なんとかこのチームを一度勝たせてあげたい。そう強く思って練習にもチカラが入る。子ども達の「汗」と「笑顔」が年甲斐もなく心を震わせてくれた。

『バスケットボールは楽しい』と改めて子ども達から感じさせられた。


この連載は2017年に元高校教師であり、退職後はミニバスケットボールのコーチを14年続けられた山本氏にミニバスネット編集部が取材とインタビューをし、ミニバスネットが編集したものです。

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